5年ぐらい前の本であるので気になる本のところだけ拾い読みしていたんだけれども、後ろにある荒俣宏との「恋愛小説の新しい効用」というのはあんまり用事がない感じなので読んでいなかった。 主に荒俣が話し手で進む。 ラブロマンスは、ラブとロマンスの重層概念だと。ラブが内容でロマンスが文学的側面を持つ。その物語というのは簡単に言うと嘘だと言うのだが、恋愛は病気と荒俣自身は思っているので、普通の人の感覚だと思い込み、ということになる※1。 でこの対談ではね、漱石は吉本が体験的に身につまされるからということになって外してるんだよね。編集者の意図とか、村上春樹の話はずっと出てくるのでその都合だかで。で太宰治の作品を中心に語られている。最初に出てくるのが舌切雀なのだけれども、この中の一つね。 太宰治 お伽草紙 お金持ちでぐうたらな三男という設定のお爺さんはその家の小間使いを昔からしているお婆さんと結婚した。あ
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