Soup Stock Tokyo(以下、スープストック)が4月、全店で離乳食を無料で提供すると発表したところ、SNSなどでは「ありがたい」と歓迎する声が上がった一方で、「女性が一人で入りやすい貴重な店だったのに」「もう行かない」といった批判の声も上がった。武蔵大学社会学部教授の千田有紀さんは「この騒動は、子どものいない女性と、子どものいる女性の対立というよりも、むしろ、スープストックが本来の顧客であった女性の気持ちに配慮が足りなかったために起こったといえるのではないか」という――。
公的年金の支給開始年齢は原則65歳です。ただし、これはあくまでも原則で、希望をすれば早めに受け取る(繰り上げる)ことも遅く受け取る(繰り下げる)ことも可能です。昨年度まで70歳が限度だった繰り下げ受給が、今年4月から75歳まで認められるようになりました。これによって、年金の受給開始時期は60歳から75歳の間で自由に選べるようになりました。まず、繰り上げ・繰り下げの効果を見ていきましょう。 受給開始を1カ月繰り上げるごとに年金額は0.4%減らされ、1カ月繰り下げるごとに0.7%増えます。60歳で受け取り始めると、本来の年金額より24%(0.4%×12カ月×5年)減らされ、75歳で受け取り始めると84%(0.7%×12カ月×10年)の増額となります(図表1)。
バッタ博士、前野ウルド浩太郎。サハラ砂漠の国・モーリタニアで働く33歳。カネはない。安定した将来の約束はない。だが、研究への情熱がある。バッタへの愛がある。ピンチはアイデアで乗り越える。厳しい環境下で働くすべての戦士たちに捧げる「サバイバルのためのひと工夫」、連載開始。 取り返しのつかない生活を送っています 私は雪国・秋田育ちにも関わらず、灼熱のサハラ砂漠でバッタを執拗に追いかけ回すことを生業にしている男です。一般に博士号を取得した研究者は、就職が決まるまでポスドク(ポスト・ドクター)と呼ばれる1、2年程度の任期付の職を転々としながら食いつなぎます。私もポスドクです。政府が2年間の任期で若手研究者を外国に派遣する制度を利用し、このアフリカ滞在中の成果を引っさげて、安定した給料が得られる常勤の昆虫学者になる可能性に賭けました。モーリタニアの国土は日本の3倍で日本人の民間人が私一人だけという孤
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