2014.9.12 13:52更新 弁護士の原田国男氏=東京都千代田区(宮崎瑞穂撮影) 女児虐待死事件で傷害致死罪に問われ、1、2審でいずれも求刑の1.5倍の懲役15年とされた両親について、最高裁が今年7月、父の量刑を同10年、母の量刑を同8年に減らす判決を言い渡した。判決は、裁判員裁判の量刑判断に言及。過去の量刑傾向も考慮し、従来の傾向と異なる量刑にする場合には「具体的、説得的な根拠」を示すよう求めた。今後の評議に影響はあるのか。量刑に詳しい原田国男弁護士、裁判員制度の設計に携わった四宮啓弁護士に意見を聞いた。(滝口亜希) ◇ ≪原田国男氏≫ --最高裁判決をどう見たか 「最高裁は平成24年、事実誤認を理由に1審を見直す場合は、論理則、経験則に照らして、不合理な点があることを具体的に示さなければならない、として裁判員裁判の事実認定を尊重する判断をしている。今回の判決は、量刑評議を十分尽く