「インターネットに文章を書くということ」 インターネットで文章を書くようになって18年になる。もはやベテランと言っても過言ではないだろうか。 18年も書いてきて、そこそこにお金を貰って書くようになり、好きですと言ってくれる人がいたり、連載をもったりするようになった。 手が回らなくなって断る仕事も出てきたくらいなのだから、この18年は決して無駄ではなかったように思う。ただ、18年間ずっと思い続けていたことがある。それが「才能」に関することだ。 僕は「才能」という言葉があまり好きではない。 才能とは言い訳の言葉だ。可能性に溢れた煌びやかな単語のように見せかけて、「あの人は才能があるから」「自分は才能がない」「いいよな、才能があるやつは」などと、ネガティブな意味で使われることが多いからだ。 人は誰かと自分との差異を慰めるために「才能」という言葉を使う。 諦めるために「才能」という言葉を使う。 本