「おまえたちが笑顔では困る。泣き悲しんでいないといけないんだ」。NPO法人ハッピーロードネット(広野町)の理事長・西本由美子(63)はある時、こんな中傷の電話を県外の男性から受けた。 本県沿岸部を南北に貫く国道6号の環境美化に取り組む清掃ボランティア活動「みんなでやっぺ!きれいな6国」を、浜通りの各青年会議所と協力して実施している。 高校生らが、自分の通学路のいわき、広野、南相馬、相馬、新地5市町でごみを拾っているが、これに対し「子どもを被ばくさせる殺人者」などと国内外から活動を批判、中傷するファクスやメール、電話が殺到した。 2015(平成27)年秋の活動に対しては意見が1000件を超え、昨年10月も前年よりは減ったものの約80件あった。9割は匿名だ。生徒たちは、自分の生活圏の清掃を行っているにすぎない。 「泣き悲しんでいないと困る」との中傷もその一つだ。国の原子力政策への不信感などを背
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