『魔美』を観直すのは楽しい。本放送でほぼ全話を観ているはずなのだが、それでも楽しめた。基本的にドラマをきっちりとやっている作品であり、バラエティに富んでいて、しかも1話完結。4本くらい続けて観ると、ちょっと贅沢をした気分になる。 前々回で「日曜日のトリック」について、魔美の超能力が事件解決にまるで役立っていないと書いたが、改めてチェックしてみると、そもそも解決すべき事件がないエピソードもある。90話「わたし応援します!」(脚本/桶谷顕、絵コンテ・演出/原恵一)も、そんな話だ。今回観返して、特に面白いと思ったものの1本である。 可南子という下級生が魔美に接近してきた。魔美のファンだという彼女は、魔美の前ではしおらしくしているが、幼馴染みの栗山と話す時には、いきなり態度が変わり、ため口になる。野球部に入っている栗山はお調子者で、ちょっと子供っぽい。野球が下手なくせに一所懸命に頑張っている栗山を