昔の高貴な女性のある姿になぞらえた「きぬかつぎ」という名の里芋料理をご存知でしょうか? きぬかつぎとは、茹でた小さい里芋のことで、皮をつまむとちゅるんと気持よく皮が簡単に剥け、そのまま片手でごま塩や味噌でいただけるひとしなをこう呼びます。 この「きぬかつぎ」には、知っている人は知っている小粋な名前のルーツがあります。 昔、位の高い女性が外出する際に顔を隠すために、衣を頭に覆ったことを「衣被ぎ(きぬかづき)」と言われていたそうで、 皮付きの里芋がその衣被ぎの姿を連想させるので「きぬかつぎ」と呼ばれるようになったそうです。 確かにそう言われてみると、里芋の皮は衣を頭から被っている様子で、白い芋は女性の透き通った肌が衣からチラリと覗くようなイメージが頭に浮かび上がります。 ゆで里芋の姿を高貴な女性の姿に例えるとはなんと小粋な呼び名でしょうか。 いつの時代から「きぬかつぎ」と呼ばれていたか?、食さ
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