郵便不正事件で無罪が確定した村木厚子・元厚生労働省局長(56)=現内閣府政策統括官=が、違法捜査の責任を認めた国側から得た賠償金を長崎県雲仙市の社会福祉法人「南高愛隣会」(田島良昭理事長)に寄付すると明らかにした。同会側は、刑務所への出入所を繰り返す「累犯」障害者や高齢者の更生を支える活動などに役立てようと、3月にも「共生社会を創る愛の基金」を創設する。 同会関係者などによると、約3770万円の賠償金から弁護士費用を除いた全額が寄付される。村木さんは捜査の真相を明らかにしたいと国家賠償訴訟を起こしたが、国側は昨年10月、捜査の責任を全面的に認めて賠償金を支払う異例の対応をとった。村木さんは「お金をもらうのは本意ではない」として、累犯障害者の支援で知られる同会側への寄付を決めたという。 田島さんが公平に寄付金を役立てられるように基金創設を提案し、村木さんも賛同。具体的な使い道は、外部の実務家