たいへん遅れたが、森見登美彦氏はもちぐまたちに招集をかけ、二○○七年を迎えるにあたっての挨拶をした。登美彦氏は二○○七年の三大目標として、現代の本もできるだけ読んでみる、〆切をできるだけ守る、できるだけ喰う寝るぐうたらする、を挙げた。 ようするに前年とあまり変わらない。 しかし二○○六年、登美彦氏はその自己管理能力のなさを自在に発揮して、ほとんど自分が何をやっているのか分からない状況へ陥った。 そんなことではアカンと登美彦氏は述べる。 「よりいっそう自己管理能力を伸ばし、そしてよりいっそうぐうたらしよう。温泉にも行こう。そのためには、『レディ・ジョージイ』とか観ている場合でもないし、ましてや『龍が如く』でキャバクラとバッティングセンターへ通いつめているわけにもいかないのである」 もちぐまたちはワイワイとわめいて賛同の意を表した。 「諸君!青年老いやすく温泉行きがたし!一瞬の光陰軽んずべから