【ナイロビ=古谷祐伸】ソマリアからの報道によると、首都モガディシオで12日、暫定政府軍とイスラム武装勢力との間で戦闘が起き、双方で少なくとも43人が死亡した。駐留するアフリカ連合(AU)の平和維持部隊も、暫定政府側に立って戦闘に加わったという。 ロイター通信などによると、ソマリア南部を実質支配する武装勢力「シャバブ」が暫定大統領官邸から約1キロの地点まで侵攻したため、戦闘になった。暫定国会の議員によると、死者はシャバブ側が40人、暫定政府軍側が3人という。 AP通信によると、AU部隊の戦闘参加は07年3月の駐留開始以来初めて。AU部隊は、無政府状態が続くソマリアで正式政府の樹立を目指す暫定政府を支援するため、大統領官邸の警護などに就いている。自衛にしか武力は使えず、今回は「部隊が直接の危機にさらされたため」(AU部隊報道官)としている。