東京地裁で29日に開かれた殺人事件の裁判員裁判の審理中に、福島県の震度4の地震に伴う緊急地震速報の館内放送が流れ、裁判員や傍聴人らが一時動揺する一幕があった。裁判長は審理を数分間、中断した。 この事件では、被告の責任能力の有無が争点。被告を精神鑑定した医師の証人尋問中に突如、大音量の警報音に続き「震度4以上の地震が来ます。注意してください」という速報が流れた。 一部傍聴人の携帯電話も速報に反応して鳴るなど法廷内がざわつく中、鬼沢友直裁判長が「この建物は耐震構造になっていますので大丈夫です。しばらく様子をみましょう」と冷静な対応を呼び掛けた。 実際に東京都内で観測された最大震度は1。審理は数分後に再開した。