2021年に劇場公開され、コロナ禍による上映制限のなか100億円超の興行収入を達成した『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(以下、『シン・エヴァ』)。その制作を“プロジェクト”として振り返るビジネス書『プロジェクト・シン・エヴァンゲリオン』が、発売以降いち早く重版が決まるなど話題を呼んでいる。 本書では、『シン・エヴァ』制作の費用や工程、体制や制作環境といった情報を、図版を交え具体的・網羅的に記録。また庵野秀明総監督をはじめとする関係者へのインタビューも収録され、コストやリソース、スケジュールといった制約があるなか、どのような考えをもとにヒットを目指した作品づくりが行なわれたかなど詳述されている。 この書籍を企画・執筆したのが、『シン・エヴァ』制作では主にAパートの制作進行を務めた成田和優氏だ。なぜ『プロジェクト・シン・エヴァンゲリオン』をつくったのか、そして本書に込められた思いとは。成田氏に