ポチェッティーノ監督(左)との求めるサッカー観の違い、それが中村が活躍できなかった一番の理由だ【Getty Images】 2月27日、バルセロナ国際空港――。 エール・フランスのチェックインカウンターで搭乗手続きを済ませた中村俊輔が、ゆっくりと出発ゲートへと歩いていく。前夜まであわたただしく自宅の荷物を整理した。大きなスーツケースが3つ。スペインで生活した7カ月間の荷物は、予想以上にかさばった。ゲートへと歩きながら、「8年間のヨーロッパでのプレーを終えての帰国だけど」と聞くと、彼は「また新しい挑戦がはじまるという感じ」と言って、軽く握手をすると、出発ゲートの中へと消えていった。 しばらくの間、中村の移籍についてあれこれ大々的に報道していた地元メディアもこの日は空港に駆けつけず、特に大きな喧騒(けんそう)もない。それは想像していたよりもずっと静かな出発だった。 横浜F・マリノスへの移
その日、国立競技場のピッチに立った若者は、不敵とも言える表情を浮かべていた。観衆の大歓声をエネルギーとして体内に取り込んだのかのように、躍動が激しくなった。刹那(せつな)、彼はゴールへのどう猛な欲求をみなぎらせる。 しつこくマークしてくるDFの動きを、右腕で封じながら切り返すと、緩急の急激な落差で相手のバランスを崩してシュートコースを作った。敵も然る者、2人、3人が目の前に立ちふさがるが、若武者はその壁を体ごと突き破るように前へとボールを運んだ。 「止められるものなら止めてみろ」という気迫がスタジアム全体に伝わると、最後は左足のシュートでネットを揺すった。ストライカーの称号とも言える背番号9が、彼には実によく似合っていた。 第87回全国高校サッカー選手権大会、決勝。鹿児島城西の大迫勇也は10得点目を決めて1大会での最多得点記録を更新、得点王に輝いた。大迫は「ゴールはうれしかったですけ
2009年02月13日 キャンプの違いから見るミラーとオシムの違いについて 2009石垣島キャンプ 詳細について 連日、楽しいレポートが伝えられる石垣島キャンプもいよいよ大詰め。 巻選手もチームに合流し、残すはシーサーマッチのみとなりました。 多くの方が感じているように、今回のキャンプは、これまでのトルコキャンプと比べて、様々な違いが見られました。 今回はそんなキャンプの違いから見る、ミラーとオシムの個性について、考えていきたいと思います。 参考文献:Number 722 ■トルコキャンプ オシム就任後、すっかりお馴染となったトルコキャンプ。 今季、石垣島キャンプが決まった時は、「トルコキャンプが良かった」という声も聞かれましたが、それだけジェフの歴史に根付いた、非常に面白い試みだったと思います。 多くの欧州のチームが近くでキャンプを行っていることで、目に付いた選手を獲
サッカーの言葉から仕事や人生を考えるビジネスパーソン向けコラム KDDI AUやソフトバンクモバイルの公式携帯サイト「伝説動画」で連載中 2008年11月06日 大分トリニータ溝畑社長 チームそのものが体の一部 選手が結果が出せなかったら、それは選手のせいではなくて、フロントのせいだと、そういうことははっきりしています。チームそのものが自分の体の一部になっているんです 大分トリニータ 溝畑社長の言葉 サッカー批評39 2008年7月10日発行 数日前ののどかな昼休みに、ナビスコカップの決勝がもうすぐなんだ、という話になった。 Jリーグに興味のない友人は「へえそうですか」という顔をしている。「いや、ナビスコの決勝戦は、ここ数年すごく面白いんだから」と僕は念を押すように伝える。 「今年の決勝は、どこ対どこなんですか?」と話を合わせてくれた心優しい友人は聞いてくる。大分と清水だよ、
処分無効のCAS裁定を受け、記者会見で笑顔を見せるJ1川崎の我那覇和樹選手=28日午後、川崎市 【 共同 】 先日、川崎フロンターレの我那覇和樹が、彼自身にかけられていたドーピング違反という汚名をそそぐ裁定を勝ち取った。1人のアスリートの潔白が証明された形だが、概略と現在の争点について解説してみようと思う。 ■事件の概略と経過 我那覇和樹が巻き込まれた一連の騒動の発端は、2007年4月23日に行われた静脈注射だった。この日我那覇は体調不良を訴えており、チームドクターの判断によって練習後に生理食塩水とビタミンB1の静脈注射(点滴)を受ける。この事実が翌日のスポーツ紙で報じられ、問題が表面化することになる。ただし問題といっても、生理食塩水もビタミンB1も禁止薬物などではなく、唯一静脈注射が問題とされていた。 Jリーグ側は、この治療は「我那覇選手の健康状態の緊急かつ正当な医療行為として承認す
2008年05月09日 ジェフ千葉監督を解任されたヨシップ・クジェのインタビュー 6日の浦和戦での敗北後、ジェフユナイテッド千葉の監督を解任されたヨシップ・クジェ(日本での登録名はクゼ)の電話インタビューが8日のVecernji-list紙に掲載されていたので翻訳します。 ヨシップ・クジェは昨日から正式にJ1のジェフユナイテッドの監督ではなくなった。 「ちょうどクラブの会長との話し合いが終わったところだ。悪い結果が続いたあと、別れることは当たり前の解決策だ」 -遠い日本からヨシップ・クジェは私たちに話した。しかし、完全に別れが決まったわけではない。 「この先一年半はクラブが私に取り決めた額を分割で払うことに合意した。それには本当に満足しているよ。日本人には正確というべき以上のものがある」 -クジェはそう語り、ジェフユナイテッドを解任された理由を説明した。 「クラブへと訪れた
■チョンブリに始まり、チョンブリに終わる 初挑戦となる2年前はアジアの荒波に無残に飲み込まれたガンバ大阪(以下、G大阪)。「グループリーグ突破はもはや義務」と指揮官、選手ともに口をそろえたアジアチャンピオンズリーグ(以下、ACL)で、最終節を待たずしてクラブ史上初のグループリーグ突破を成し遂げた。 3月12日に行われた万博スタジアムでのチョンブリFC(以下、チョンブリ)戦に始まった今年のACL。G大阪にとって、良くも悪くも「チョンブリに始まり、チョンブリに終わる」といったグループGでの足取りだった。 最終節を前に、決勝トーナメント進出の夢が断たれた2年前とは逆に、今回は5試合目での突破が可能という順調すぎる戦いぶり。ただ、西野朗監督も「チョンブリとの初戦であらためて簡単な大会ではないと痛感した」と振り返ったが、手痛いドロー発進で逆境に立たされたはずのチームは、逆に精神的な強さを発揮する
■改革を断行するエンゲルス新監督 ホルガー・オジェックの跡を引き継ぎ、浦和レッズの監督に就任したゲルト・エンゲルス。新指揮官はさまざまな方策を施してチーム改革を断行している。 オジェック前監督が更迭される主因となったJリーグ第2節・名古屋グランパス戦から約1カ月が経過。その間、エンゲルス新監督は選手のモチベーション回復と戦術構築に奔走している。 オジェック前監督はチーム内に規律を持ち込み、主従関係を明確にする手法を採った。エンゲルス監督も、その姿勢に変わりはない。確かに前任者よりも選手との会話を重視し、練習中に“青空面談”を行い、戦術練習の際には逐一プレーを止めて懇切丁寧に指導を行っている。しかし、それは指揮官として当然の役割を果たしているだけで、取り立てて斬新な所作ではない。また、エンゲルス監督はフランクで温厚な人柄ではあるが、選手との間には明確な線引きがされており、決して指揮官と選
指定されたページが見つかりません。 お探しのページは移動されたか、名前が変更されたか、一時的に利用できないか、削除された可能性があります。 次のことをお試しください。 ブラウザの [更新] ボタンをクリックする URL が正しいかどうかを確認し (大文字、小文字の区別も含めて確認してください)、間違っていた場合は正しい URL を [アドレス] のボックスに入力する ブラウザの [戻る] ボタンをクリックして前のページに戻る トップページから探す サイトマップから探す ページ右下のサイト内検索から探す
Jリーグ最新コラム ・勢いで勝てる試合なんかない!(西部謙司)[08/9/29] ・浦和、原点回帰で手にしたベスト4(島崎英純)[08/9/25] ・首位をたたく(西部謙司)[08/9/24] ・鹿島、幸運な引き分け(西部謙司)[08/9/18] ・浦和のエンゲルス監督「今年もタイトルを取りたい」(スポーツナビ)[08/9/8]
All Major League Soccer trademarks and copyrights used by permission. All rights reserved.【 (C)2007 SUM(TM). 】 ●●2008年2月20日(日本時間21日)、環太平洋地域の王者を決める新たな大会、パンパシフィックチャンピオンシップ(以下、PPC)が開幕する。日本、米国、豪州のオフシーズンに催されるこの大会の仕掛け人は、米国のメジャーリーグサッカー(MLS)とサッカー・ユナイテッド・マーケティング(SUM)の国際部に務める日本人、中村武彦氏である。彼のこの大会に懸ける想いと狙い、見どころなどを聞いた●● ■PPC開催の意図、その見どころとは PPCとは単刀直入に言えば、環太平洋地域の王者を決める大会です。なぜ環太平洋地域かと言うと、この地域にとってサッカーは、いまだ新しいプロスポーツ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く