UEFAカップでバイエルンに惜敗したものの、間違いなくヨーロッパカップ戦の歴史にその名を刻んだヘタフェ【 (C)Getty Images/AFLO 】 さまざまな言語を操るテレビリポーターとして、アルゼンチンで知られる故ユリス・バレラはかつて、自問自答していたものだ。 「勝利したとき、勝者は何を手にしたのか。敗北したとき、敗者は何を失ったのか?」 こうした状況はしばしば起こり得る。敗者が栄誉を授かり歴史を作ること、あるいは勝利しながらファンの記憶に何も残らない試合……。 つい最近も、ヨーロッパカップ戦の準々決勝の舞台で、スペインの2つのチームが対照的な結末を迎えた。チャンピオンズリーグ(CL)では、バルセロナがほとんど規定路線のように、準決勝へ進出。さほどタレントのそろっていないドイツのシャルケ04相手に、ホームで1−0と生ぬるい試合をした。すでに、バルセロナがアウエーでの第1戦に1−