舞台はたぶんどこか田舎の中学校。隣の席の高木さんにいつもからかわれている西方くんは、男のプライドにかけて仕返しを試みるのだが、高木さんのほうが一枚上手で今日も返り討ちにあってしまう。そんな他愛のないエピソードが一話完結で続いていくだけの話だけど、この心理戦がとても秀逸です。 思春期のませた女子にシャイな男子が内心を見透かされてかなわない感じや、女の子の好意を素直に受け止められず混乱したり自分の好意に自覚がなかったりする男の子の心理描写等々、読者をニヤニヤさせるポイントが満載です。ああ、高木さんにからかわれたい人生だった。ノスタルジックな絵も素敵です。