田中氏が郊外型のデータセンター候補地として石狩を初めて視察に訪れたのは、2009年12月。その後石狩データセンターの建設が2010年6月に発表され、2011年3月に工事着工。 今年10月には、同センターの「北海道初の大型センターの建設」と「同地の気候を活用した外気冷房の全面導入、高電圧直流給電システムなどによる省エネルギー効果を高める工夫など」などが高く評価され、竣工前にして、日本データセンター協会(JDCC)が主催する「フューチャーシンキング&デザインコンセプト・アワード」を受賞している。 開所にあたって開かれた記者発表会で、田中氏は石狩の地を選んだ理由として、「札幌から車で30分ほどという立地、広大な土地、冷涼な気候によってデータセンターの消費電力の多くを占める空調コストの削減が見込めること」などのほか、「石狩が海底ケーブルの陸揚げ地になっている」ことや「地震や津波、液状化のリスクが低
「そもそも、私はデータセンターなんて差別化できるもんじゃないと思ってるんです」。さくらインターネットの創業社長、田中邦裕氏は驚くべき率直さで、こう言ってのけた。新幹線に乗って大阪にまで取材に訪れた記者は一瞬たじろぎ、広報担当者の表情を盗み見た。差別化ポイントを取材しにきたのに、そんなものはないというのだ。しかし、自らのビジネスを否定するかのようなこの爆弾発言の裏には、真摯な取り組みに裏打ちされた自信があるのだった。激化する競争環境の中で「自社にしかできない差別化」を徹底して追求する同社のビジネスの根幹とは何か。苦笑いする広報担当には目もくれず、田中社長はやわらかな関西イントネーションで語り始めた。 さくらインターネットは、レンタルサーバビジネスの草分け的存在だ。田中社長は学生ベンチャーに近い形で事業をスタートしている。1996年、まだ舞鶴工業高等専門学校在学中だった学生時代に、「自分の技術
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