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2020年4月20日のブックマーク (2件)

  • コロナ・ピューリタニズムの懸念|斎藤環(精神科医)

    疫病は倫理観を書き換える。14世紀にヨーロッパの人口の約30%(地域によっては80%)を死亡せしめたペスト(黒死病)は人々の死生観に影響を及ぼし、「メメント・モリ(死を思え)」なる標語を生んだ。一方、18世紀におけるイギリスでのペストの流行は、故郷に疎開して思索に集中できたアイザック・ニュートンに万有引力の着想をはじめとする「三大業績」をもたらした。15世紀から16世紀初頭にかけて急速にヨーロッパに広まった梅毒は、イギリス人の意識と社会的身ぶりとを変え、ピューリタニズムをもたらしたという説がある。 20世紀末から流行したHIVは、当初は罹患者の特徴から、同性愛やドラッグカルチャーに対する神罰、といったニュアンスでとらえられた。粘膜を介しての血液の交換が危険であると理解されてからは、避妊のためではなく、いわば「粘膜への禁欲」としてコンドームの使用が大々的に推奨された。 そして現在、新型コロナ

    コロナ・ピューリタニズムの懸念|斎藤環(精神科医)
    POGE
    POGE 2020/04/20
  • 【書評】オスマン帝国600年の歴史が新書一冊でわかる『オスマン帝国 繁栄と衰亡の600年史』 - 明晰夢工房

    オスマン帝国-繁栄と衰亡の600年史 (中公新書) 作者:小笠原 弘幸 発売日: 2018/12/19 メディア: 新書 大変読みごたえのある一冊だった。オスマン帝国600年の歴史の概略を、この一冊で知ることができる。このではオスマン帝国歴代スルタン全員の事績を追いつつ、その興隆から滅亡までの流れをたどっていくが、こうしたはともすれば退屈な史実の羅列になりがちだ。だがこのでは各スルタンのエピソードもできるだけ拾いあげつつ、「封建的公国の時代」「集権的帝国の時代」「分権的帝国の時代」「近代帝国の時代」それぞれの時代の特色を描き出しているので、最後まで飽きずに読み進めることができる。オスマン帝国だけでなく、およそ世界史に少しでも関心のある読者なら読んで損はない。 かつてオスマン帝国は「オスマン・トルコ」と呼ばれていたことを知る人も少なくないだろう。私も世界史の授業ではこの名称で習った。で

    【書評】オスマン帝国600年の歴史が新書一冊でわかる『オスマン帝国 繁栄と衰亡の600年史』 - 明晰夢工房
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    POGE 2020/04/20