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ブックマーク / note.com/shiba_eri (7)

  • 「性同一性障害特例法」改正を控えて ―透明化される生物学・構築された性と観念的な身体の問題|シバエリ

    前回は『トランスジェンダーになりたい少女たち』の感想を書いていきました。 今回は、性同一性障害特例法をめぐる視点から、周司あきら・高井ゆと里『トランスジェンダー入門』、高井ゆと里編『トランスジェンダーと性別変更 これまでとこれから』の2冊を読んだ感想をまとめていきたいと思います。 また、これらのの主張を読み解くことは、日でなぜ『トランスジェンダーになりたい少女たち』の焚書騒動が起こったのかを理解する補助線になるとも考えています。 〈はじめに〉性同一性障害特例法の最高裁判決と、性別変更の5要件と改正議論「性同一性障害特例法」とは、2003年に成立した日の法律であり、家庭裁判所の審判により、特定の要件を満たす性同一性障害者の法令上の性別取り扱いと戸籍上の性別記載を変更できる特例を定めたものです。 この法律が戸籍上の性別を変更するための要件として定めている5つの要件のうち、「生殖不能要件」

    「性同一性障害特例法」改正を控えて ―透明化される生物学・構築された性と観念的な身体の問題|シバエリ
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    POGE 2024/06/16
  • 甘ったれの自己顕示と政治化する医療の間で ―『トランスジェンダーになりたい少女たち』感想|シバエリ

    遅ればせながら、アメリカのジャーナリスト、アビゲイル・シュライアーの『トランスジェンダーになりたい少女たちSNS・学校・医療が煽る流行の悲劇』を読んだ感想をまとめたいと思い記事を書くことにしました。 このは昨年12月に角川から『あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇』というタイトルで出版される予定でしたが、告知された際、「トランスジェンダー当事者に対する差別を扇動する」という抗議の声があがり出版見合わせになりました。 その後、今年4月に産経新聞出版から『トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇』として出版された際には、「トランスジェンダー当事者に対する差別を扇動する」という抗議に加え、産経新聞出版や複数の書店に「取り扱い書店への放火を予告する脅迫メール」が届き、大手書店を中心に予約や取り扱いが中止となりました。 6月の現在に

    甘ったれの自己顕示と政治化する医療の間で ―『トランスジェンダーになりたい少女たち』感想|シバエリ
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    POGE 2024/06/11
    まずは本が手に入りにくい状態にあること自体がおかしいし、それを指摘すると左派から「トランスヘイター」と呼ばれることも理不尽だと思う。
  • 弱者男性とフェミニズム(『弱者男性1500万人時代』を読んで)|シバエリ

    「弱者男性」と呼ばれる人々の実態と彼らが抱えている問題について、独自の定量/定性調査と豊富な資料から網羅的にまとめられたで、「弱者男性」という言葉を取り巻く状況に興味がある人の入門書としてとてもわかりやすい良書でした。 近年ネットを中心に可視化されつつある「弱者男性」にまつわる問題ですが、現状支援やケアはほぼなく、社会構造的に弱い立場におかれているにもかかわらず、「有害」扱いされたり、嘲笑の対象になっているのが特徴です。 「社会構造的に弱い立場におかれている」人々の支援・地位向上・エンパワーなどを行ってきたフェミニズムとの相性も悪く、フェミニズムから派生した男性学でも同様の傾向です。 例えば、おおよそ1.5億の詐欺と詐欺幇助の罪で実刑判決を受けた「頂き女子りりちゃん」こと渡邊真衣被告の求刑に対して、フェミニスト弁護士の伊藤和子さんは「男性優位社会の秩序を乱した女子の朝憲紊乱の振るまいを一

    弱者男性とフェミニズム(『弱者男性1500万人時代』を読んで)|シバエリ
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    POGE 2024/05/31
  • 社会正義とメディア効果論|シバエリ

    あけましておめでとうございます。 新年早々巨大地震や事故・事件が起こっていますが、 皆さまの今年一年が素敵なものになりますように。 前回の記事では、近年のフェミニズムやLGBT関連のイベントは、誰が、どのようなアジェンダ(議題)を、なぜセッティングしているのか、という点に目を向けました。 とりわけマス・メディア、マス・コミュニケーションの領域において、あるアジェンダが「誰によってどのような意図を持ち設定されたものなのか」を批判的に検証する視座及び研究は、「議題設定機能(アジェンダセッティング)」と呼ばれており、報道での言及量や頻度によりあるテーマの重要性が決定づけられるという影響力をマスメディアが持っていると考えられています。 また、ニュースなどが作られる時にどのような偏りを持って制作されるのか、メディアが特定の問題を報道する際に用いる解釈の枠組みが、受け手の解釈の枠組みを規定すると仮定す

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    POGE 2024/01/07
  • 出版中止は知る権利の侵害 〜恫喝的なトランスジェンダーとアライの問題〜|シバエリ

    情報解禁後すぐに刊行中止となった角川『あの子もトランスジェンダーになった』12月3日、KADOKAWAの翻訳チームアカウントがTwitter(X)にて、来年1月24日にアビゲイル・シュライアー著『あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇』を発売する予定であることを投稿しました(現在削除済)。 この投稿に関して、一部のトランスジェンダーアライなどから「ヘイトスピーチである」との抗議の声が多く上がりました。 KADOKAWAから刊行予定のトランスヘイト、紹介ページから「差別は反対。でも」と始まり「トランスジェンダーに"なった"」「SNSで"伝染"」「ジェンダー思想(イデオロギー)に身も心も奪われた」「LGBT法が施行され、子どもたちを守るためにすべきこととは」と典型的な差別煽動でしかなく衝撃。→ — 松岡宗嗣 (@ssimtok) December 4, 20

    出版中止は知る権利の侵害 〜恫喝的なトランスジェンダーとアライの問題〜|シバエリ
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    POGE 2023/12/11
  • みんな口をつぐむ「トランスジェンダー」と「GID」、そしてフェミニズムの問題|シバエリ

    現在、多くのサイレントマジョリティは、トランスジェンダーの問題に対して、「よくわからないけど、とにかく触らぬ神に祟りなし」と感じていることでしょう。 「マジョリティがそう思うこと自体がマイノリティへの差別」と思うような人権意識が高い当事者やアライの方もいるかも知れません。 しかし、個人的には、想像力と他者への配慮が行き届いたアライさんよりも、「最新の流行をおさえているクールな自分」に酔っているアライさんの方が多いような気がしていますし、「マジョリティーの傲慢」としてシスへテロの人たちの口を塞ぐことは分断の溝を深めるだけだと思っています。 いままで私は、トランスジェンダーの問題に関してはインターネットで発言することは控えていました。 TRA(※1) 側もTERF(※2) 側も、批判を超えたオーバーキルが目立ち、集団通報によるSNSアカウントの凍結から講演会のキャンセルまで、オンライン上の嫌が

    みんな口をつぐむ「トランスジェンダー」と「GID」、そしてフェミニズムの問題|シバエリ
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    POGE 2023/11/29
    私は生物学的差異を軽視した思想にはまったく賛同できないが、これは非常にバランスがとれた意見だと思う。ラディカルを標榜し先鋭的であることに拘泥する一部の人々に読ませたい。複雑なものは複雑なまま考えたい。
  • 埼玉県営プール水着撮影会一律禁止の問題:性嫌悪フェミニズムと女性表現者の自由|シバエリ

    埼玉県の県営公園で開催予定の複数の水着撮影会が会場都合で急遽中止となった。 中止発表が出る直前の6月8日には、日共産党埼玉県委員会ジェンダー平等委員会と日共産党埼玉県議会議員団が、埼玉県に対し、「「県営公園における過激な「水着撮影会」の貸出中止を求める申し入れ」を行っており、ネットでは、水着撮影会の中止はこの申し入れの影響があるのではないかとざわついている。 後出しルールで裁かれる・「わいせつ」扱いするのに理由は示さない理不尽J-CASTニュースの記事によれば、指定管理者の埼玉県公園緑地協会は、県民からのメールをきっかけにTwitterなどを確認、県営公園での水着撮影会は「主催者が参加者をコントロールすることが困難である」と判断したため、2023年6月9日に一律で禁じることにしたという。 上記記事によれば、指定管理者の埼玉県公園緑地協会は、SNS上のイベント参加者の投稿に、モデルがマイ

    埼玉県営プール水着撮影会一律禁止の問題:性嫌悪フェミニズムと女性表現者の自由|シバエリ
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    POGE 2023/06/19
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