福岡県太宰府市で2019年10月に主婦の高畑(こうはた)瑠美さん(当時36歳)が暴行を受け死亡した事件に絡み、事件前に被害届を受理しなかった佐賀県警の対応について、遺族から第三者を入れた調査を求められた県公安委員会(委員長・安永恵子弁護士)が、遺族から聞き取りをせずに結論を出し、回答も文書のみで直接説明していなかったことが、関係者への取材で判明した。県公安委は「県警の第三者的管理機関」として回答したと説明するが、専門家からは調査の手法などを巡り疑問の声が出ている。 遺族は、事件から1年後の20年10月に県警が「適切に対応した」との内部調査結果を公表したため、21年1月13日、第三者委を設置して県警の対応を再調査するよう県公安委に要望書を提出し、同2月1日付の意見書も送付した。