論文の内容 Frost et al. (2008) Stepping backward can improve sprint performance over short distances. J Strength Cond Res. 22(3): 918-22. 研究の背景 両足を横一直線に揃えた状態からスプリントを開始する時に、一度片脚を後ろに引いてから(両足を前後に開いてから)走りだすアスリートがいます。 恐らく無意識にやっているのでしょう。 「一度片脚を後ろに引く」という動作に余分な時間がかかるので、できるだけ速く前方に移動するという観点から考えると、逆効果のようにも思えます。 一方、両足を揃えた状態では、身体重心が接地点(両足裏)のほぼ真上にあります。 この場合、地面に対して力を発揮してその反力を受け、身体重心を前方(つまり水平方向)に加速させるのが難しい状況です。 なぜなら