8月に入ってトランプ大統領やプライス保険衛生局長が、現在最も重要な米国の健康問題としてOpioid epidemic(麻薬まん延)を名指しし、非常事態として深刻に受け止めていることを表明した。 これについて昨日の日本経済新聞はニューヨーク支社の大塚さんたちの連名で、記事を掲載していた。この記事ではopioid epidemicが医師の処方から始まることを匂わせつつも、この問題を最近の白人至上主義運動と連結させて、「トランプ支持の中核といえる労働市場から排除された白人中間層の崩壊の背景の一つにopioid epidemicがあり、この問題を政権が深刻に受け止めている」と抽象的な話で終わろうとしているように私には読めた。 もしこの記事に関する私の理解が正しければ、この問題を医学雑誌を通して学んできた私には、白人至上主義と結びつけた日経のシナリオには違和感がある。これまでトランプも、メキシコから