【モスクワ共同】ロシアが一方的に編入したウクライナ南部クリミア半島周辺の黒海海域で25日、ロシアが主張する「領海」に侵入したウクライナ艦船をロシア警備艇が銃撃、乗員数人が負傷した。ウクライナ政府は26日未明に国家安全保障防衛会議を開き、全土に60日間「戦時状態」を導入することを決定した。事実上の戒厳令に相当し、同国の最高会議の承認を経て導入される。 戦時状態下では政府と軍の権限が強化され、政党やメディアの活動は大幅に制限される。来年春に予定されるウクライナ大統領選を前に、支持率低迷に苦しむポロシェンコ大統領が政権延命策に動いた可能性がある。