学校内でのトラブルに対して、弁護士が法的な側面からアドバイスをする「スクールロイヤー」制度が広がっている。小学4年生の女児が虐待死したとされる千葉県野田市でも導入を検討中だ。深刻なトラブルに発展する前に法的な観点の助言があれば、「救えた命」があったかもしれない。スクールロイヤー制度の内実に迫った。(ライター・西所正道/Yahoo!ニュース 特集編集部) 子どもが犠牲となる虐待事件で、行政や学校の不手際を指摘する声が目立つ。今年1月、千葉県野田市の小学4年生、栗原心愛(みあ)さんが両親から虐待され死亡したとされる事件では、学校と市教委が父親の威圧的な態度に屈している。市教委は、心愛さんが父親からの暴力を訴えていたアンケートのコピーを渡した。報道によると、学校と市教委との面会で父親は訴訟をちらつかせて迫った。市教委の担当者は「恐怖感から渡してしまった」という。