東京都議会臨時会最終日の20日、新型コロナ対策費を盛り込んだ都の補正予算案に対し、立憲民主党から修正の動議が出された。予算の総額から10億円分の削減を求める内容だ。 この10億円は「ワクチン接種促進キャンペーン事業」の経費。接種をためらう若年層に接種を促すPR費用が7割超を占める。討論で立民の阿部祐美子氏は「若者が接種を望んでもワクチンが足りない現状で、こんな税金を投じるのは理解できない」と批判。「接種しやすい環境整備こそ都の責務。若者の意識に責任転嫁すべきでない」と訴えた。 修正案は結局、共産党や無所属の議員を除く反対多数で否決となった。ただ前日の本会議質疑では、小池都政を支える都民ファーストの会や自民党ほか複数会派からも「事業効果を検証する仕組みが必要だ」「どう実効性を高めるのか」などの疑義が続出。都側は「予算の範囲で最大の効果が得られるようにする」と繰り返すにとどまっていた。