2012年6月号記事 4月3日付朝日新聞で組まれた特集「宗教法人なぜ非課税」で、作家・エッセイストの中村うさぎ氏らがインタビューを受け、宗教課税を訴えた。 その理由として同氏は、宗教が「聖なる領域だから税金が取れない」と言っても、その考え方は広く共有されておらず、社会全体のルールではない、と述べている。 しかし、 それはまったくの間違いで、「宗教は聖なるものである」という考え方が、日本の憲法にもその他の法律にも組み込まれている。 憲法の「信教の自由」の規定は、まさに俗界の権力から宗教の神聖さを守るためだ。刑法は説法や礼拝を妨害したら逮捕されると定め、宗教法人法は税務調査などがその宗教の教義などを尊重したものでなければならないとしている。 宗教の「聖」から国家の「俗」を引き離す理由世俗権力が宗教の聖域に入り込まないようにすることは、長い歴史の中で守られてきた人類の叡智 と言っていい。 仏教で