京都市動物園(同市左京区)の国内最高齢の雄ライオン「ナイル」が、9日で25歳となる。平均寿命は野生で10年、飼育下で20年とされ、人間でいえば100歳超。痩せ衰えた姿に来園者から「安楽死を考えるべきだ」という意見も寄せられたが、飼育員は「尊厳ある最期を迎えさせたい」とケアを続けている。 同園によると、ナイルは1994年3月9日に和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドで生まれ、97年7月に京都市動物園に移った。飼育期間は昨秋、山口県の周南市徳山動物園で2013年に死んだ雄「レオ」の24年6カ月を超えた。 来園者に長年親しまれてきたナイルも近年は衰えが目立つ。以前は馬肉や鶏肉などを1日計5キロ食べていたが、今年2月には2キロしか食べない日も。体重は115キロでこの2年間で20キロ減った。