11.1 Chu Moy Ampのオフセットを解消する前回の話ですが,ゲイン可変反転動作のChu Moy Ampを製作しオフセットやノイズがどうなるか調べてみたところ,オペアンプと回路定数の設定によっては,出力にオフセットが大きく現れることが分かりました.出力電位がオフセットすると,ヘッドフォンの音を出す振動体の基準位置が本来の位置からずれます.この結果,振動体にかかる力がアンバランスになりますから,音質が影響を受けることになります.したがってオペアンプ本来の性能を発揮させたいならば出力オフセットはできるかぎりゼロに近づける必要があます.Single Typeのオペアンプであればオフセット調整するためのNull Setting端子を持っていますが,Dual Typeのオペアンプであれば,非反転入力の接地抵抗を調整して行います.いずれにせよ厄介な作業です.オペアンプの種類によって,同