今年で二十六にもなるが、未だかつて世間一般で言うところの恋人と呼ばれる関係を築いた相手は居ない。 そのことについて、特に他人を妬んだりするほど切実な焦りを抱いてはいない。 しかしこうして週末の晩に、この二日間何をしていたかを思い返すと、少し虚しいような気持ちになったりする。 いつからそうしていたかは分からないが、僕は恋愛という事象を比較的冷めた目で見ている気がする。 そりゃ学生の頃にはちょっと好きなクラスメートとかは居た。 でも僕は具体的にその子とどうこうなる、っていうイメージを持たなかったんだ。 まぁ単に自分がその子に好かれる自信が無かっただけなのかも。 諦めを前提にした好意を抱くのが子供の頃に染み付いちゃってんのかな。 僕にとってクラスメートの好きな女の子は、自分が頑張るためにぶら下げたニンジンのようなものだと客観的に思ってきた。 別に何かが進展するって期待は微塵も抱かない。 あくまで
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