夕暮れ時、平穏な日常生活を送るゾウ。モザンビークのニアッサ国立保護区にて撮影(PHOTOGRAPH BY KRISTEL RICHARD, SOPA RF/CORBIS) 絶滅の危機に瀕した動物をスポーツのために殺すことが、果たして種の保護につながるのだろうか? 生物多様性保全プロジェクトの一大資金源である世界銀行は、そうだと考えている。 世界銀行は昨年末、最貧国のひとつであるアフリカ、モザンビークに対して、4600万ドルの助成を決めた。観光業の促進と、貧困の緩和が目的だ。現在、そのうちの70万ドルが、ゾウおよびライオンのスポーツハンティング強化に割り当てられている。 モザンビークのゾウは、アジアへ象牙を密売するために密猟され、個体数が激減している。米野生生物保護協会(WCS)の調査によると、2009年に2万頭いたゾウが、2014年には1万300頭へと半減している。(参考記事:「ゾウの60
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