英語教育の関係者の間では「小4の壁」という言葉が使われている。乳幼児の頃から、通信教育の教材や英会話スクールなどで子どもに身につけさせてきた英語の能力が、小学4年生をピークに落ちていくことを指す。その理由は、中学受験だ。 東京都内で小学4年生の長女(9)を育てている母親(42)も、「小4の壁」にぶち当たっている。自身は帰国子女で、外資系企業に勤務。長女には0歳の頃から、通信教材で英語に親しませ、小学1年生からは週3回、放課後に、ネイティブの英語に触れることができる民間の学童保育に通わせている。おかげで、簡単な日常英会話ができるレベルにまでなった。毎年夏には長めの休みを取って英語圏に旅行し、「実践」もさせてきた。 しかし、今年の夏休みには、旅行の計画を立てられなかった。代わりに長女は毎日、塾の夏期講習に参加している。私立中学に進学することを視野に、3年生の2月から大手の学習塾の受験コースに通