文部科学省は10月24日、全国の小学6年生と中学3年生、約222万人を対象に4月に実施した全国学力テストの結果を公表した。 案の定、各都道府県で得点差(正答率)を巡って、「予想以上に我が県は低かった」「まあまあの成績で安心した」などと既に序列付けが始まっている。 わたしは全国統一の学力テストなどやるべきではなかったと思っている。文科省は「学力・学習状況の把握と、児童生徒一人ひとりの学習改善や学習意欲の向上につなげる」と目的を述べているが、おそらく全く逆の結果となるだろう。 もし、学力の把握をしたいのなら、全国一律など不要で、統計学的に有意なサンプルを抽出して調査すればいい。実際、これまでも抽出調査をやってきたのだから、それで十分である。 となると、全国学力テストには他の狙いがあるとしか考えられない。それは、教育に「数字原理主義」「競争原理主義」を持ち込み、全国の自治体、学校同士を競