盗まれた建仁寺の十一面観音座像=同寺提供 京都市東山区の臨済宗建仁寺派大本山の建仁寺で今年1月、仏像が盗まれた事件で、京都府警は2日、三重県四日市市東新町の会社経営、阿部逸男容疑者(59)を窃盗と建造物侵入容疑で逮捕した。府警は同日午前、阿部容疑者の自宅を捜索し、盗まれた観音座像を発見した。捜査関係者によると、阿部容疑者は容疑を認めているという。 同寺などによると、像は高さ約70センチ、重さ約3キロ。江戸時代に制作されて、文化財などの指定は受けていない。 府警の調べでは、阿部容疑者は1月31日夕ごろ、同寺方丈内に安置されていた木造十一面観音座像1体を盗んだ疑いがある。寺の防犯カメラには、上着をかぶせた物を抱えて立ち去る男が映っていた。 府警は捜査3課や東山署などで特別捜査班を設置し、男の行方を追ってきた。