厚生労働省が「第5回21世紀成年者縦断調査(国民の生活に関する継続調査)」の概要を発表した。 この調査は「男女の結婚、出産、就業等の実態及び意識の経年変化の状況を継続的に観察する」ために、2002年10月末時点で20~34歳だった全国の男女を対象に、2002年以降毎年継続して行っているもので、同一の標本による動態調査なので信頼性が高い。「氷河期世代」の結婚・出産事情を究明する上で最も基本的なデータであり、少子化問題を考えるには欠かせない重要な調査と言えよう。 調査の詳細は厚生労働省のホームページの当該資料(下記関連リンク参照)を参照されたいが、この調査結果から私が注目するのは次の4点である。 ①男性では正規雇用と非正規雇用の、あるいは中間層と貧困層の「結婚格差」が著しい。 2002年の第1回調査時点で独身だった男性のうち、その後4年間で結婚した人の割合は、正規雇用では18.0%、非正規雇用