東日本大震災の発生の翌日、東京電力福島第一原子力発電所1号機で行われた海水注入が始まった時刻について、政府答弁書と海江田経済産業相の国会答弁が食い違うことが8日、明らかになった。 政府は今月7日の閣議で、「首相が海水注入を知ったのは5月20日の報道後」とする答弁書を決定した。 しかし、海江田経産相は5月2日、首相が出席した参院予算委員会で「3月12日午後7時4分に海水注入試験を開始した」と答弁していた。 この矛盾について、枝野官房長官は8日の記者会見で、「首相の認識に基づいて正直に答弁を作った」と釈明した。枝野氏によると、首相は5月20日に注水開始時刻などが報道されて初めて、「水を入れていたのか」と驚いたという。 また、首相は5月2日の予算委に同席していたにもかかわらず、海江田経産相の国会答弁については「気づいていなかった」としている。