もう音楽を聴くだけじゃない 「耳に入れっぱなし」が当たり前になった、最新イヤフォンの世界:小寺信良のIT大作戦(1/3 ページ) 今では信じられない話だろうが、筆者が学生だった40年前は、地下鉄の冷房も十分ではなく、夏場は窓を開けて走行していた。また当時の国鉄は、今のようなメロディの発車音が採用されておらず、代わりに非常ベルを鳴らしていた。そのやかましさは、筆舌に尽くしがたい。 筆者は音響技術、要するに音楽ミキサー養成の専門学校に通っていたが、先生からは電車の騒音から耳を守るために、ホームでは非常ベルの近くを避けること、極力イヤフォンやヘッドフォンを無音で装着して減音し、耳を保護するように指導されたものだった。 首都圏で電車に乗ると、インバウンド客以外でイヤフォンをしていない人を見つけるのが困難なくらい、完全に当たり前の風景になっている。かつては、ただ移動しているだけではヒマだという理由で

