少し前の話になりますが,半導体メーカーの品質保証部の方からニセモノの半導体を使ってロケットや航空機を墜落させるテロの話を伺いました。ニセモノの半導体は,刻印されたIDなどが正規品と全く同じで,初期テストでも正常に動作しますが,例えば一定時間経過後に発火するように細工が施されているそうです。航空機やロケットだけではなく,自動車やネットワーク機器なども狙われているとのことでした。また,テロほど深刻ではないかもしれませんが,安物のマイクロプロセサの刻印を高級グレード品のものに書き換え,高額で販売するといった手口も多いと聞きます。 こうしたニセモノの半導体への対策として,SEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)は半導体のトレーサビリティ/セキュリティ技術を長年にわたって標準化してきました。最新の仕様である「T20」では,次の