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ブックマーク / schutsengel.blog.ss-blog.jp (11)

  • あしがかり -続き:Chromeplated Rat

    前のエントリのコメント欄でzororiさんへのお返事を書いていたら長くなったので、エントリとして独立させる。 個人的利益の観点からは、他に有効な治療法がないのであれば、あまり効果が期待できない治療を続けることは合理的判断だと思います。命が無くなってしまえば、治療代がもったいないなんて言ってられないのですから、患者個人としては、費用対効果の点でも十分合理的でしょう。有害な治療、あるいは全く効果がないことが確実ならば非合理的ですが。このことについては、まったく異論はない。 たぶん問題は、ぼくが「合理性」と云う言葉をあいまいに使っているところにあるのだろう、と思う。「公」の合理性と「私」の合理性、と云うのがあるんだろうな、と考えている、と云うか(きっと、これらをそれぞれ指し示す適切な用語があるんだろう。その用語を使えば、もっと伝わりやすく書けるのかも)。 医療の意義、と云うのをどう云う部分に認め

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    REV 2010/12/22
  • ホメオパシーを利用するなら:Chromeplated Rat

    なんかホメオパシー関連のエントリがここのところ多くて、自分でもどうだかなぁ、と云う気になってきたので、まとめでもないけど伝えたいことを。ホメオパシーを利用しているかた、利用しようかなぁとか思っているかたを架空の「あなた」として、そのひとに向けて「考えてほしいこと」を語ってみる。 ホメオパシーは「効く」こともあります。じっさいにご利用のかたで、ホメオパシー(レメディ)が「効いた」と云う体験をしてらっしゃるかたは、すくなからずいらっしゃるのだと思います。体験、と云うか、実感ですね。でもこれは、レメディが体調になんらかの効果を及ぼして、実感できるような結果になった、とは必ずしも限らないのです。 ひとつには、実感、と云うもののあやふやさ、があります。どんな症状もずっと同じ状態が続くわけではなく、振り幅の大小はあるにせよ改善と悪化を繰り返します。改善の過程でレメディを摂ったら「効いた」と感じるでしょ

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    REV 2010/08/19
  • ホメオパシーと日本助産師会:Chromeplated Rat

    # 誤記があったためタイトルを修正しました。 和田みき子さんのホメオパシー問題についてと云うエントリを読んだ。このかたは助産師さんで、『1920年代の都市における巡回産婆事業――経済学者、猪間驥一の調査研究を通して――』 と云う論文で第4回河上肇賞の奨励賞を受賞してらっしゃるよう(なので昔の、いわゆる「自然なお産」の実情についても造詣の深いかたのよう)。 ここのところの朝日新聞を中心としたホメオパシー報道で、きっかけとなった(と云ってもいいと思う)助産師のみなさんとか助産師会がどう思ってるのかな、みたいには思っていたんだけど。 私自身はすでに開業をやめ、日助産師会の会員でもないのですが、この問題は助産師全体の問題として受け止めており、東京都助産師会(この4月から法人化して、「日助産師会東京都支部」から独立した組織となった)のトップにある人と、この間、意見交換をしてきました。 彼女も、ホ

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    REV 2010/08/12
  • 脆弱さ:Chromeplated Rat

    yoseiさんの科学的エビデンスと云うエントリを読んだ。 針灸をして症状がなくなるのはよくあること。さらには癌が消えたり、腫瘍マーカーの数値が低くなることも臨床ではみられる。 その証拠? その症状がなくなった人が生きた証ではないのだろうか?(改行位置を変更、リンクを取り去るなどで整形しています。以降同様) 鍼灸によって症状がなくならない場合も、同様にあるだろう。その場合、なくならなかったひとは、鍼灸に効果がない、と云うことについての生きた証と云うことになるのでは。いや、揚げ足をとってるんじゃなくて、素直に。 さらには「リコネクション」では痛みが消えたり、立てなかった人が立てたり、病気が消えるということもよく起こる。 これもその人が生きた証。これも同様。 立てなかった人が立てたり、病気が消えるということが起きなかった場合、どのように責任を取るのか。もらったお金を返して終わり、なのだろうか

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    REV 2010/02/16
    コーチ屋
  • 呪術と背景:Chromeplated Rat

    kikulogのホメオパシーはインフルエンザに効きません(追記あり5/6)と云うエントリのコメント欄に、「フランスから」と云うハンドルネームの方がいらしていて、フランスにおけるホメオパシーの現状についてとても興味深いコメントをされている。(コメント番号240番より登場)。こっちやこっちで書いたこととも、関連してくるように思う。 フランスはハーネマンの創始したホメオパシーを最初に受け入れた国らしい(ほんとうかどうかわからない。上記のエントリのコメント251番でうさぎ林檎さんがお書きの内容はこれとは違う)。ハーネマンはフランスで没しているようだ。 「フランスから」さんによるとフランスではホメオパスになるのは医師に限られているらしく、また医師の教育課程にホメオパシーが組み込まれている、とのこと。医師の出すレメディ(どうやら薬局でふつうに販売されているものと医師の処方箋が必要なものとの両方があるも

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    REV 2009/11/13
  • マネジメントと支配:Chromeplated Rat

    モチベーション・マネジメント・コーチと云う職業に就いていらっしゃるらしい浅川智仁さんの言葉が持つ魔力と云うエントリを読んだ。 マネジメント、と云うのは端的に云うと、特定の目的を果たすために行動をコントロールすることで。マネジメントの対象は組織全体だったり特定の他人だったり自分だったりするけれど。 で、なぜマネジメントが必要になるかと云うと、要するにあるがままに任せておくと目的を果たす効率が下がる、あるいは果たせない、と云うことが生じるから。そのままでは受験勉強ができない、とか、支店の営業目標が達成できない、とか。 当然ながらマネジメントの手法はいろいろあって。そのひとの個性を奪わず、その性向を上手に生かしてより大きな成果に結びつけるのもマネジメントだし、精神的に追い込んで思考力を奪ってしまって、云うとおりのことをやらせるのもマネジメント。ドラッカーが語るのもマネジメント、少年兵を集めて信念

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    REV 2009/09/19
  • 呪術と「人間の基本仕様」:Chromeplated Rat

    われながらどうにもタイトルがうまくつけられない。また叱られそうだ。 Francisさんの図説金枝篇を読んでニセ科学について考えたと云うエントリを読んだ。なんと云うかとても分かりやすくまとまっていて、ちょっと感銘を受けたので言及させていただく。 ひとつまえのエントリで地下に眠るMさんのお書きになったことに言及するかたちで、現在の社会における「呪術」の実効性、と云うことがらに触れた(エントリの論調がネガティヴに見えるかもしれないけれど、実際のところはなんと云うか期待の表明)。で、みっつまえのエントリでは技術開発者さんの用いられる概念である「人間の基仕様」の内容を、独立したエントリとしてたてさせていただいた。 で、ぼくはこの「呪術的思考」と「人間の基仕様」と云うのが、近接した部分のある概念だと思っていて。どちらも「単体としての人間の思考」「社会の中での人間の思考」の両方にまたがることがらで、

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    REV 2008/05/02
  • 簡単に分かることはちゃんと調べる:Chromeplated Rat

    ここはけっこう(特にこの「世間」カテゴリでは)よそのブログに言及することが多くて。で、それなりに言及先については調べてから触れるように注意はしている。もちろん完璧に調べることなんかできないし、プライバシーを探りたいわけでもないので、とりあえずネット上で公開されている情報だけでもざっくりと(物知りの友人Googleくんに手伝ってもらうことが多い)。それをしないと、見当外れの批判をしてしまうことがあるので(いや、してもそのリスクはあるんだけど。回避する努力はしている)。 プロフィールがないのでなんとお呼びしていいのか分からないけれど、「イベントホライズンへの道」と云うブログのどのルートからエハンさんのブログにたどり着いたか思い出しました。と云うエントリを読んだ。 最近ヒロさんの日記では、 ニセ科学を追及する人たちとの論争について書かれているわけですが、この件に関してお茶の水大学のサイト内に

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    REV 2007/10/04
  • 救う、こと——続き:Chromeplated Rat

    いや、別に続き物として企画したわけじゃなかったんだけれど。 それにしてもosakaecoさんのエントリは示唆に富んでいてありがたい。やっぱり学術の現場にいる方の思索は濃い。失礼な言い方なのかもしれないけど怪我の功名でちょっと得してしまった気分。 で、昨日「トンデモ嫁に関するフィールドワーク」と云うエントリに触れた。で、うだうだと煮え切らないことを書いていたのだけど、そこにトラックバックされたNATROMさんの代替医療は自己責任でと云うエントリを読んでちょっと頭が整理できた。 ご家族は、心から患者さんの健康を願い、それをサポートしようとしたのだろう。ただ、はっきり言えば、素人の無責任なサポートが人を殺すことだってある。むろん、医療には「科学的に正しい治療」だけでなくカウンセリングや癒しが必要であるし、患者の人格にも注意を向けろという意見はよく分かる。我々医療者も、患者さんの健康を願い、できる

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    REV 2007/03/16
  • 呪術とニセ科学:Chromeplated Rat

    呪術ですよ ていうか、言霊だからね あからさまに言霊として信じている人もいるし、「科学」という衣をまとっているから信じている人もいるんだけどね by きくち (2007-01-17 00:15) こちらでは、はじめまして。 私は、「ニセ科学が存在すること」と「ニセ科学が蔓延すること」を分けて考えています。人類が火を使い始めてからずっと「火事」というのがつきまとっているし、また、完全に無くする事ができるとしてもずっと将来の事になると思っています。ただ、江戸の最初の「大火」は江戸の町の6割を焼け野原にしたけど、その後の「大火」は時代が降るにつれて被害が小さくなっています。そのために、江戸の住民がなにをしたのかを考える事が大事に思える訳です。そこにあるのは「失火の原因」を探り無くそうという努力だけではなく「類焼の原因」を探って無くそうという努力があるわけです(「防火空き地」の整備とか「屋根の瓦葺

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    REV 2007/01/18
  • ニセ科学を信じるSideA:Chromeplated Rat

    J2さんの音極堂茶室でも有意義な議論があった「水からの伝言」の反証実験議論だけど、実はこの部分についてはすっきりと理解していなかった。そこに今日、XMLエバンジェリストの檜山正幸さんのこのエントリを読んで、なんだかよく分かった。 不正確な翻案かもしれないけど、つまりはこう云うことだろう。 あなたは「水からの伝言」に感動して、信じている、としよう。 「水からの伝言」を信じている、と云うことは、現在の科学を信じていない、と云うことだ。「水からの伝言」の語っていることは科学が進歩した延長線上にあるものではなく、それを根から否定するものだからだ。 水、に限ろう。 あなたは例えば、ダムの近くに住むべきではない。ダムは科学的な強度計算によって成り立っている。しかし、その計算根拠を、あなたは否定しているのだ。つまり、「水からの伝言」に真実が含まれているとすれば、あなたの安全は誰も保証してくれない。ダム

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    REV 2006/12/24
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