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  • 極寒地獄から描く戦争のプロセス「凍りの掌 シベリア抑留記」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 暖かく、やさしいタッチのマンガ表現なのに そこには「シベリア抑留」という氷点下の地獄図が 深く、リアルに、静かに語られている。 日人が決して忘れてはいけない暗く悲しい67年前の真実。 次代を担う若者たちには何としても読んで貰いたい衝撃の一冊ちばてつや   悲痛かつ強烈な物語に目を奪われた。昨年の夏に刊行された『凍りの掌(て) シベリア抑留記』(おざわゆき 小池書院)だ。タイトルにあるとおり、昭和20年冬の戦争末期に召集された若者が北満州に送られ、一発の銃弾を撃つことなく終戦を迎えては、ソ連軍に捕まり、シベリアでの抑留生活を送る話だ。  マイナス四十度に達する極寒の収容所を生き抜いた作者の実父の体験をもとに描かれた作品。第16回文化庁メディア芸術祭マ

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    ROBOT_KUN 2013/05/04
  • 愛と迫力と狂気のネコ&飼い主「よん&むー」「俺とねこにゃん」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 突然ですが、わたくし、このようにネコが好きなのであります。  山形市内の某ネコサロンにて。たくさんのネコ(この写真一枚だけでも10匹写ってる)に囲まれてご満悦だ。今はしょっちゅう旅に出るし、住んでる部屋はペット不可なので、ひとりさみしく生きているのだが、実家では何匹ものネコを飼っていた。累計で7~8匹ぐらいは家にいたと思う。暮らしのそばには、いつもネコがあった。  というわけで、ネコをテーマにしたマンガも読む。みんなアニマルが好きらしく、大きな書店に行けば、ネコやイヌコミック専門のコーナーなんかもあって、もはやマンガの一大ジャンルとなっている。  ネコ好きだから、ネコマンガも好み……と、言いたいところだが、そうは問屋は卸さない。じつを言えば……たいて

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    ROBOT_KUN 2013/04/19
  • メインイベントの登場「十~忍法魔界転生」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! お、ついに来たか。書店の新刊コミックの棚で、『十~忍法魔界転生』(講談社)を見て思った。  原作は山田風太郎の最高傑作として知られ、三度も映画化されたアレである。漫画化を手がけるのは、せがわまさき。講談社漫画賞を受賞した傑作『バジリスク~甲賀忍法帖~』(講談社)でコミックファンをしびれさせて以来、山田風太郎作品のコミカライズを手がける凄腕絵師だ。  とはいえ、個人的には『バジリスク』以降の作品がおもしろかったかといえば……正直なところ、そうでもなかったと答えざるを得ない。その後に手がけた『Y十M~柳生忍法帖~』(講談社)は、原作自体がそうだったのだが、ずいぶんとノンキでスリルに欠けた物語だったからだ。残虐な暴君の地方藩主からひどい目に遭わされた元家老

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    ROBOT_KUN 2013/03/22
  • あなたに一冊、一家に一冊、学校に一冊。闇の推薦図書「デス・クラブへようこそ」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 悪意と邪念の申し子 ヴンシュルス再び! あの『ピノキオ』の著者が放つ傑作短編集。悪意100%のワンダーランド!  どうだろう、この文句。9月末に発売された『デス・クラブへようこそ』(ヴィンシュルス作画・原正人訳 小学館集英社プロダクション)の帯のコピーである。悪意と邪念の申し子。悪意100%。なんだか怪奇派悪役レスラーのキャッチコピーのようだ。今回取り上げるのは、なにやらものものしい、このバンド・デシネ(フランスのマンガを指す)であります。  とはいえ、大作『ピノキオ』(小学館集英社プロダクション)で、世界中のひねくれ者のハートをキャッチしたヴィンシュルスには、この物騒なコピーがしっくり来る。09年に『ピノキオ』で、アングレーム国際漫画祭最優秀作品賞

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    ROBOT_KUN 2012/11/26
  • その人の素顔|穂村弘( 歌人) ×池上冬樹( 文芸評論家) 対談 「人は日常生活を送るうえで言葉のカテゴリーを固めてしまう。短歌を作るときは言葉の壁を越えるようにしている」

    穂村弘( 歌人) ×池上冬樹( 文芸評論家) 対談 「人は日常生活を送るうえで言葉のカテゴリーを固めてしまう。短歌を作るときは言葉の壁を越えるようにしている」 第29回は歌人でエッセイストの穂村弘さん(聞き手は文芸評論家の池上冬樹さん)。短歌と俳句とエッセイの特性と違い、それらと小説に通じるものについて語っていただきました。 ◆斬新すぎたデビュー/短歌の特殊性/視覚的なイメージ ――エッセイは昔からお書きになっていたんですか。 穂村 いえ、書いていませんでした。 ――最初は短歌で始められましたよね。そもそも短歌を始められたのは、何か理由があったんですか。 穂村 大学生のときに何かやってみたいなと思って、それで、何でしょうね、定型のあるもののほうがやりやすいような気がして。 ――俳句はやらなかったんですか。ずっと短歌で? 穂村 俳句じゃなかったですね。短歌もあまり知らなかったし、読んでいたの

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    ROBOT_KUN 2012/05/02
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