8月中旬、北方領土の国後島から北海道標津町に渡り、難民申請したロシア人男性。海を泳いで渡った、と話した男性は当初、出入国在留管理庁の札幌出入国在留管理局に収容され、9月中旬に東日本入国管理センター(茨城県牛久市)に移送された。朝日新聞記者がこのほど、収容者を支援する「牛久入管収容所問題を考える会」の田中喜美子代表とともに男性を訪ねた。男性は故郷の母を思って電話していると言いつつ、「ロシアではストレスがあったが、今はホッとした気分」とも話した。 【写真】東日本入国管理センターにつながる道路に立つ「牛久入管収容所問題を考える会」代表の田中喜美子さん。敷地内は「撮影禁止」の掲示が至る所にある=2021年10月6日、茨城県牛久市、松尾一郎撮影 男性は、ロシア西部ウドムルト共和国イジェフスク出身のバース=フェニクス・ノカルド氏(38)。ロシアの移住政策に応じて国後島に移り、島南部ゴロブニノ(日本名・