金星上空に到着し、周回軌道に入るため逆噴射する探査機「あかつき」のイメージ図(宇宙航空研究開発機構、池下章裕氏提供) 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8日午前、金星探査機「あかつき」の金星周回軌道への投入が失敗したことを確認したと発表した。JAXA宇宙科学研究所の小野田淳次郎所長をトップとする調査対策チームを設置し、失敗の原因を検証する。 JAXAによると、あかつきは、逆噴射が短時間で終わったため十分な減速ができず、金星付近を通過して遠ざかったとみられる。 JAXAはトラブルが発生して前日から通信機能の不調が続いているあかつきの状況を確認する作業を24時間態勢で継続していた。 あかつきの管制室があるJAXA宇宙科学研究所(神奈川県相模原市)では、計画に参加する研究者らが交代で軌道投入の成否や機体の状況などに関するデータの分析を継続。疲れ切った表情で、あかつきから少しずつ送られてくるデータ