JR東日本は6日、大容量のリチウムイオン電池を搭載した「蓄電池駆動電車」を開発し、埼玉県の大宮総合車両センター構内で走行試験を開始したと発表した。来年1月から宇都宮線で本線走行を行い、3年以内に世界初の実用化を目指す。 電化区間は通常の電車として走行し、非電化区間は蓄電池が作動してモーターを駆動させる仕組み。最高速度は時速100キロ、1回の充電で約50キロ走れる。エンジンからの排ガスはゼロで、CO2(二酸化炭素)排出量は従来のディーゼル車両の1キロ走行当たり1750グラムに対し半分以下の715グラム。エネルギー効率も通常の駆動車と比べ1.5倍の能力を持っている。 一般配電設備から受電し、10分程度の充電で20キロ走行できる。車両開発費は5億円、充電設備が2億円。 JR東日本は「電池の小型化と能力向上が進めば実用化も早まる」と説明している。【斎藤正利】