POPなポイントを3行で 福嶋亮大×宇野常寛対談 なぜいま「怪獣を通じた戦後史」が書かれるべきなのか? いまこそ、メタ言説である批評と、同時にそれを突破できる愛が必要 昨年末に刊行された、文芸批評家・福嶋亮大(ふくしま・りょうた)の新著『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』。 文芸からサブカルチャーまで、東アジアの近世からポストモダンまでを横断する多角的な批評を試みる福嶋の「ウルトラマン論」は、戦前までさかのぼった映画史における円谷特撮、そして戦後サブカルチャー史の中での「昭和ウルトラ」を位置付ける著作となっている。 そして同書の企画者が、宇野常寛(うの・つねひろ)。著書『ゼロ年代の想像力』(早川書房)『リトル・ピープルの時代』(幻冬舎)『母性のディストピア』(集英社)などを刊行、批評誌『PLANETS』の編集長を務める。 全4回を予定するこの連載では、初代の『ウルトラマン』(1967