政務活動費900万円余りをだまし取ったとする詐欺罪などに問われた元兵庫県議・野々村竜太郎被告(49)の第2回公判が22日、神戸地裁であった。前回に続いて被告人質問があり、再び「記憶にない」と繰り返した。4月25日の次回公判で検察側の論告求刑と弁護側の最終弁論があり、結審する見通し。 在宅起訴された野々村被告は、先月26日の初公判後に裁判所の職権で身柄を勾留され、神戸拘置所に収容中。前回の眼鏡にスーツ姿から一転、無精ひげに黒いジャージー姿で出廷した。 被告人質問で検察側は、野々村被告がスケジュールを書き込んだ記録を示し、収支報告書に記載された出張や支出の内容とつじつまが合わないと指摘。だが、被告は「記憶にありません」と何度も繰り返した。弁護人が「収支報告書を作った時の記憶はあるか」と尋ねると、「作業一つひとつの具体的な記憶がない。詐欺をしたかどうかも全くわからない」と答えた。 佐茂(さも)剛