「9-3÷1/3+1」(1/3は、3分の1)という計算問題の正答率は、なんと6割を切ったという。優秀なはずの大手企業の技術者でも、小学生レベルの基礎的学力が身についていないことになる。 じつはこの「9-3÷1/3+1」の計算問題は、四則計算、とくに分数への理解力をみるための類型問題とされ、ある製造業企業が高校や大学を卒業したばかりの新人技術者に行っていた算数テストにも出題されていた。 中部経済連合会の「日本のものづくりの競争力再生と産業構造転換の推進」(2012年2月)に若手労働者の学力・能力低下の事例として盛り込まれ、その製造業企業の技術者の正答率は4割しかなかった。 この企業では毎年、同様の算数テストを実施しており、1980年代の正答率は9割だったという。 日本人の学力水準が落ちている「証拠」としては、経済協力開発機構(OECD)が3年ごとに実施している生徒の学習到達度調査(PISA)
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