3月5日公開の映画『アレクサンドリア』では、天体の運行のしくみを解き明かそうとするヒュパティアの姿が描かれています。 古代アレクサンドリア最後の天文学者ヒュパティアは、月のクレーターの名前になっています。直径は40×30キロメートルです。 ヒュパティア・クレーターはアポロ11号の着陸地点のすぐ近くに位置しています。着陸地点の南側にヒュパティア谷という全長180キロメートルほどの細い溝があり、その南側、月の古い地形に「未開の入江」という海が入り込んだ複雑な地形の中に、ヒュパティアはあります。 ヒュパティの少し南には、アレクサンドリアの司教だったテオフィロス(直径110キロメートル)、そしてテオフィロスの死後、司教となった甥のキュリロス(直径100キロメートル)が並んでいます。キュリロスはヒュパティアと親交のあったアレクサンドリア長官のオレステスとはげしく対立します。ヒュパティアはこの抗