3巻のテーマ1巻は市川が山田を好きになる物語。 2巻は山田が市川を好きになる物語。 3巻は山田が求め続けて、市川が応えるまでの物語だった。 2巻までの二人はただ相手が好きで、それだけで良かった。 3巻での山田は市川を求めているし、市川に求められる事を望んでいる。 しかし当の市川が自分の本心から目を背けているせいで望みはかなわないのだ。 だからこそ karte.43 で市川が絞り出した本心は尊い。 不器用で臆病だが精一杯山田を求める気持ちがこもっていて、ようやく山田は互いに求めあう事の充足を得た。 3巻の山田杏奈3巻は全体的に、山田の心が市川でわちゃわちゃする様を愛でる話が多かった。 単話ごとで見ると、山田が初めての恋に振り回される様はとても微笑ましい。 一方で3巻全体を通して見ると、すこしずつ山田が不安定になっていく様子がうかがえる。 求めるにつれ自制が失われ、年相応の性欲が芽生え、不安が