前回、前々回のエントリの補足。 私は前々回、「手段」としてのライトノベルという、『ライトノベル「超」入門』における定義を拡張して、小説の内容とともにパッケージング等を工夫し、ある一定の層に受け容れられることを目的として変化してきたのがライトノベルである、と書きました。そして実際、ライトノベルは中高生を中心とする読者に受け容れられて発展を遂げ、現在では「ライトノベルレーベル」とされるレーベルがいくつも存在するまでに至りました。 この「ライトノベルレーベル」ですが、もともとは「ライトノベル」が用いた「手段」のひとつによるものであり、その「結果の産物」にすぎません。しかし、同様の特徴を持つレーベルが次々に誕生していった結果、現在では逆に、それらから刊行されている作品こそが「ライトノベル」と見なされる、という状況が生じているのではないか――私はこのように考えています。 実際、例えば電撃文庫から刊行