柔らかい語り口。SCなどだけでなく、子どもを対象に認知行動療法を行う者は是非。 学校場面でどのように認知行動療法を実施していくかが、柔らかい語り口で語られている本書。本書で紹介されている内容が現実的なものである上に、認知行動療法の基礎をどのように応用していくかが述べられている。教科書的な書籍であると実践への応用が難しい場合もあるが、本書はその辺がうまく述べられている。 1章ではリストカットの事例を元に機能分析の考え方を紹介している。2章と3章ではより深く事例を述べていきながら、会話の中で代替行動を強化していく方法が述べられている。面接の失敗例として挙げられている「つっこみを入れることが出来ない」「口をはさめない」といった点は心当たりのある者が多いのではないだろうか。 4章では認知行動療法のエッセンスとして」6つの観点を挙げ、特に行動分析学的な観点から、どのように行動変容を促していくかを紹介