ライフネット生命保険代表取締役副社長/岩瀬大輔 拙著「生命保険のカラクリ (文春新書)」(文春新書)は、発売後1週にて増刷決定、その後も版を重ねた。多くの経済紙やブログで好意的な書評をいただくなど、「生保の本は売れない」という出版業界の定説を覆す売れ行きを見せており、大変有難い限りである。 刺激的なタイトルとは裏腹に、業界人からすれば「当たり前」のことしか書かれていないこの本が、一般読者の目に新しく映ること自体、これまで生保業界が売り手と買い手の間に存在する「情報の非対称」を守り続けることに成功し、それを収益の大きな源泉としてきたことを表している。 本エントリーでは、我々の生活に大きな影響を与えるにもかかわらず、紙面の制約ゆえに同書では十分に書ききれなかった、もう一つの話題について論じたい。 保険会社の熱心なPR攻勢の結果、いまや伝統的な死亡保障を抜いて圧倒的な国民的人気を得るに至った、民