2018年のiPhoneにおける製品戦略が徐々にだが見えてきた。17年に市場投入された10周年記念モデル「iPhone X」の販売が振るわず、これまでの強気の価格設定も、一部見直しを迫られている。最重要課題ともいえた有機ELモデルの価格引き下げについても、肝心のパネルモジュールのコストダウンが難しく、コストパフォーマンスに優れた液晶モデルのウエイトが高まる見通しだ。 満を持して投入されたiPhone Xだが、1000ドルを超える価格設定の割に、それに見合った価値を提供することができず、結果不発に終わったといってよいだろう。四半期別の「X」の生産量(部品取り込みベース)を見ても、それは明らかだ。17年10~12月は約3500万台あり、年明けの18年1~3月についても当初は4000万台近い数字が練られていた。 しかし、販売開始当初から売れ行きが想定以上に低迷し、年明け以降の生産予定台数が激減。